「地頭のいい子に育ってほしい」。教育を大切に考えるご家庭なら、一度は思うことではないでしょうか。地頭というと生まれつきのもののように聞こえますが、幼児期の経験で大きく育てていける力です。
地頭とは、学ぶための土台のこと
地頭がいいと言われる子は、知識をたくさん持っている子とは少しちがいます。初めて出会う問題でも、話を聴いて理解し、自分で考えて答えにたどりつける子です。
つまり地頭とは、知識そのものではなく、知識を吸収して使いこなすための土台のこと。この土台がしっかりしていると、小学校以降に何を学ぶときにも伸び方が変わってきます。
幼児期に育てておきたい4つの力
ひとつめは集中力です。先生の話を聴く、じっと見る、最後までやりとげる。どんな学びも、まずここから始まります。
ふたつめは思考力です。言われたとおりに動くのではなく、どうしてだろう、どうすればいいだろうと自分で考える力です。
みっつめは記憶力です。聴いたこと、見たことを覚えておく力は、学習のあらゆる場面で使われます。
よっつめは表現力です。感じたこと、考えたことを、言葉や音、体を使って相手に伝える力です。
先取り学習より先に、土台を
ひらがなや計算を早く覚えさせる先取り学習は、目に見える成果が出やすいものです。ただ、土台となる力が育っていないまま知識だけを先に入れると、学年が上がるにつれて伸び悩むことがあります。
勉強を始める前に、まず育てておきたい力がある。脳育が大切にしているのは、この順番です。
4つの力は、つながって育つ
4つの力は、それぞれ別々に育つものではありません。集中して聴けるから内容を覚えられ、覚えているから考える材料があり、考えたことがあるから表現したくなる。ひとつが育つと、ほかの力も引き上げられていきます。
逆に言えば、どれかひとつだけを取り出して鍛えようとしても、なかなかうまくいきません。記憶だけ、計算だけを切り離して練習するよりも、4つの力をいっぺんに使う経験を重ねるほうが、幼児期には合っています。
なぜ幼児期なのか
子どもの脳は、3歳ごろまでに大人の約80%まで発達するといわれています。その後も就学前の時期は、新しいことをどんどん吸収できる大切な時期です。置かれた環境から刺激を受けて、脳は神経の回路をさかんに作っていきます。
この時期に好奇心を持って物事に取り組む経験をたくさんしておくと、学ぶための土台がしっかり育ちます。小学校に入ってから慌てて勉強の量を増やすよりも、その前の時期に土台を整えておくほうが、あとの伸び方が大きく変わります。
ご家庭で大切にしたい、ひとつのこと
地頭を育てるために、特別な教材をそろえる必要はありません。ご家庭でまず大切にしたいのは、子どもの話に耳を傾け、それに対して丁寧に答えることです。
「どうして?」「なんで?」と聞かれたとき、忙しいとつい流してしまいがちです。けれど、自分の言葉をちゃんと受け止めてもらえた経験は、子どもの自信になり、もっと考えたい、もっと話したいという気持ちを育てます。会話が増えれば、語彙も自然と増えていきます。
土台が育った子どもたちの、その後
脳育を取り入れて育った子どもたちには、知能検査でIQが70台から90台へ伸びた事例や、楽しみながらピアノを続けて全国大会で入賞した事例があります。自分で考え、目標に向かって努力できる。お友だちとあたたかい関係を築き、毎日楽しく学校に通っている。そんな姿も多く見られます。
どれも、何かひとつを特別に訓練した結果ではありません。幼児期に育てた土台の上に、その子自身の力が積み重なっていった結果です。
音楽で、4つの力をまとめて育てる
音楽は、耳で聴き、目で見て、体を動かし、気持ちを表現する活動です。ひとつのレッスンの中で4つの力を同時に使うので、小さなお子さまでも遊びの延長で取り組めます。
脳育を取り入れて育った子どもたちの中には、勉強・ピアノ・スポーツを両立し、塾に通わず国立大学へ進学した生徒もいます。脳育の考え方は脳育×知育とはのページでくわしくご紹介しています。